ノロウイルス(感染性胃腸炎)の症状と対処・予防方法

ノロウイルス(感染性胃腸炎の一種)の症状と感染経路、対処・予防方法について解説します。下痢や嘔吐による脱水対策として経口補水液の作り方や、次亜塩素酸ナトリウム消毒液をペットボトルで希釈する方法も紹介しています。アルコールでの殺菌があまり望めないウイルスですので、手洗いを積極的に行いましょう。
ノロウイルスの症状と対策・予防方法
1月になると寒さが一気に増します。
この時期に特に心配になるのが「ノロウイルス」です。
1年中を通して発症しますが、ノロウイルスは寒い時期ほど不活性化しにくくなるので、特にこの時期の発症が多いです。
今回はこのノロウイルスについてお話しいたします。

ノロウイルスって?


ノロウイルスとは、感染性胃腸炎の一種です。
1968年にアメリカの小学校で発生した集団発生した急性胃腸炎が始まりで、2002年国際ウイルス分類委員会でノロウイルス属と分類されました。

ノロウイルスの大きさは20~300nmととても小さく、インフルエンザウイルスのように被膜(エンベロープ)を持たないので、エタノールによる殺菌効果は少ないです。
(75%エタノール30秒で1/10に減少)

また、感染者の体内で大量に増殖され、1gの便に対し多くの場合で10億個、少なくても100万個のウイルスが含まれます。
嘔吐物でも1gに対し100万個も含まれます。
人体が感染するには10個から100個の少量で感染しますので、とても多い量のウイルスが含まれることになりますね。

また、ウイルスを体内から排出する期間は2週間から、長い時には1ヶ月もあります。
これはウイルスが体内に入って発症していない人(不顕性感染)も一緒です。
トイレから手洗いまで、お尻を拭く手と反対の手でレバーやドアノブなどを触れるなど下痢エチケットが大切になります。

ノロウイルスの症状


激しい下痢と嘔吐が主な特徴になります。
1日に数~十数回に及ぶ時もあります。
この時に下痢止めはむやみに服用しないで下さい。
排出することによって体内のウイルスを体外に出すことを止めることになります。

また、下痢や嘔吐による脱水対策に十分に気を付けてください。
経口補水液は簡単に作れますのでぜひ利用してください。

【経口補水液の作り方】
水 1リットル
塩 3g(小さじ 1/2杯)
砂糖 40g(大さじ4と1/2杯)

ノロウイルスの感染から発症までの潜伏期間は24時間から48時間ですが、体内に入っても発症しない時もあります。

ノロウイルスの感染経路


主な感染経路はドアノブ、手すりからウイルスと接触して感染する接触感染、小さく浮遊しやすいため、塵や埃とともに口内に入る塵埃感染などがあります。
また、通常の食事の時でもカキなどの2枚貝や水道水を介して感染します。

ノロウイルスの対処方法


ノロウイルスが発生した時の対処法になりますが、まずはウイルスをもらわないようにして、数を減らすことを第一に考えてください。
身体をウイルスから守るためにマスクなどの個人防護具を着用しますが、個人防護具は感染源にもなりますので処置後は廃棄できるディスポ製品にしてください。

例えばモップを使用すると、モップに菌が付着し、次回使用する時に菌が増殖して感染原因を作る、広げることになります。
また、衣服など廃棄できない物に菌が付いたときは85℃以上のお湯に5分以上つけて殺菌してください。
布団、カーペットなどは処置後にきれいなタオルを敷いて、スチームアイロンなどで熱して殺菌するなども効果があります。

ノロウイルスに対しての薬剤は1000ppm程度の次亜塩素酸ナトリウムが推奨されています。
現在では、1000ppmに初めから希釈されている製品や、薬剤をかける時に跳ね返りや飛び散るのを防ぐ為に泡状になっている製品もあります。
対処の時にウイルスをもらわないようにしましょう。

また、処置が終わった後にも埃や塵と一緒にウイルスが舞い、感染する恐れがありますので、発生場所は立ち入り禁止にしてビニールシート等で覆い、被害拡大を防いでください。
嘔吐からが原因の時には、ポピドンヨードなどで消毒するなど口腔ケアもお忘れなく。
発症後のマニュアルを作成して迅速に対応するといいですね。

【500mlペットボトルでの消毒液の作成例】
ペットボトルの蓋2杯分(約10ml)の次亜塩素酸ナトリウム6%(市販品)をペットボトル(500ml)に加えます。
希釈後は時間が経つと効果が薄れますので、長期間の作り置きは避けてください。

【必要なものリスト】
・手袋
・マスク
・袖付エプロン
・シューズカバー
・ペーパータオル
・ポリ袋
・消毒液

※個人防護具は液体が染み込まない物を着用し、体を露出しない様にして下さい

ノロウイルスの予防方法


ノロウイルスの予防は環境整備が大事になります。
ドアノブ、手すり、スイッチなど皆様が良く触れる場所からも感染します。

このような場所でウイルスに触れて持ち運び、感染源を広げることもあります。
衛生的な環境を保ち、ウイルスがいない状況にしていくことが必要になりますのでこまめな清掃、消毒を行いましょう。

また、アルコールでの殺菌力があまり望めないウイルスですので、手洗いを積極的に行うことが重要です。
手荒れや肌荒れもウイルスが付着しやすい原因になりますので、スキンケアもお忘れなく。


商品部 山崎 博士
2017年01月14日