伸縮包帯、弾性包帯、弾力包帯の違いとは?包帯の種類と用途解説

伸縮包帯、弾性包帯、弾力包帯など包帯の種類ごとの違いや巻き方と止め方について解説します。それぞれの包帯は素材や使用目的、用途が異なるので正しく使いましょう。弾性包帯と弾性ストッキングの違いも紹介しています。
包帯の種類と使い方

包帯とは


包帯には用途によって様々な使い方があります。
止血目的や創部を保護して傷口の治りを早めたり、格闘技などの激しいスポーツでは、拳や手首の捻挫や脱臼、骨折などから保護する為の患部固定に使用します。

また骨折によるギプスの下巻きやシーネ等を固定し、患部の安静とケガの回復にも使用します。
ケガの種類、部位ごとに適切な包帯を使い分けましょう。


代表的な包帯の種類には

・伸縮包帯
・弾性包帯
・弾力包帯
・粘着包帯
・ネット包帯

等があります。

今回は伸縮包帯と弾性包帯についてお話しましょう。


伸縮包帯について


素材としては、綿混紡の肌に優しい種類の物とレーヨン、ポリエステル素材のニット製品の物があります。

綿混紡の素材のほうが吸湿性に優れ、巻いたときのゆるみやずれが少ないです。
一方、伸縮性においてはレーヨン、ポリエステル素材の物が優れています。
さらにニット製品なのでしわになりにくく、乱糸が出にくいという特性があり綿混紡の物よりコストも抑えられます。

使用目的


伸縮包帯は、主に傷口の保護や外科治療に使用されています。
伸縮性、通気性に優れており、包帯自体を重ねて巻くことができるのでガーゼを固定し患部周辺の保護する事ができます。

巻き方と止め方


患部の保護に巻く伸縮包帯の場合は、止血や固定とは巻き方の強弱が違います。
強く巻くと傷の治りが遅くなることもあるので、ほどけない程度にゆるく巻きます。

巻き終わりの止めは、包帯を適当な長さに切り包帯の巻き終わりを包帯止めやテープで固定します。
その際、結び目が患部に当たらないように止めます。

以前は包帯止めの金具が使用されていましたがすぐに外れたり、止まらなかったり、傷を作り感染を招く恐れがある為、使用頻度が少なくなっています。

最近では通気性がよく肌のかぶれにくいアクリル系粘着テープ(医療用サージカルテープ)での固定がほとんどです。

テープで固定の際、外側で止めることが一般的です。
理由としては、内側で固定した場合衣服などで擦れズレによって剥がれやすく部位によっては屈曲させた場合に邪魔になり不快に感じる為、外側で止めることが主流となっています。

包帯の種類と使い方

包帯の種類と使い方

包帯の種類と使い方

包帯の種類と使い方


弾性包帯について


弾性包帯は適度な伸縮性と圧迫力があるため、患部固定に適しています。
主に、手術後の圧迫や下肢静脈瘤予防に用いられることが多いです。

素材は、レーヨン、ポリエステル、ポリウレタンが素材として使われています。
包帯の中で最も弾性力が高く伸縮性が強いのは弾性包帯です。

使用目的


下肢の静脈まわりを圧迫し静脈の血流を良くして深部静脈血栓症を予防することで、救命困難な重度の肺血栓塞栓症を防ぐことができます。

※深部静脈血栓症とは、足の静脈に血の塊(血栓)ができる病気です。
※肺血栓塞栓症とは、足の静脈にできた血栓が血管を移動して肺の動脈をふさいでしまう病気です。

弾性包帯と弾力包帯の違いとは?


似たような名前ですので違いが分かりにくこの2つですが、どちらも圧迫力がある包帯です。
弾力包帯の素材は綿100%です。
圧迫・固定に優れており、それほど大きな違いもないので、この2つを特に使い分けしていない病院などもあります。

弾性ストッキングと弾性包帯の違いは?


弾性ストッキングは、ずれにくく一定の圧がかかるのと慣れれば自分で着脱することも可能です。
持続的に下肢を圧迫する為、皮膚トラブルや合併症に注意しなければなりません。

弾性包帯は、巻く範囲や下肢の形状や左右に対応でき、圧迫の調整を看護師が患者にあった圧をかけて巻くことができます。

巻く際は、末梢から中枢に向けて強さの他に、しびれ・チアノーゼ・疼痛・血流障害の有無に注意しなければなりません。
また時間の経過とともにゆるみやすいので巻きなおしが必要です。

管理方法


弾性包帯を巻き戻す際は、強く巻くと伸びてしまい弱く巻くと使いにくくなるので適度な硬さになるよう巻き戻します。
包帯に裏表はありません。

包帯は長期間保管すると劣化しますので、2セットくらいを交互に使用しましょう。


弾力包帯(ニートタイ)について


弾力包帯(だんりょくほうたい)の素材は、純綿の強撚糸に特殊な織り方と加工を施し、伸縮性を出しています。
綿100%で肌に優しく吸湿性にも優れた弾力包帯で、伸長率も高く理想的な弾力性が患部を効果的に圧迫します。

使用目的


厚手の包帯で患部の固定を目的とした包帯です。
捻挫、骨折、脱臼の固定などに使用されます。

しっかりした固定が必要な時や副木の固定などにも適しており、適度な圧迫力を加え外傷性腫脹の抑制などにも使用されます。


粘着包帯について


粘着包帯(ねんちゃくほうたい)とは粘着剤付きの包帯のことで、粘着力に富み各部位によくつきます。
屈曲部へもしなやかにフィットし、必要な長さにカットして使いましょう。

剥離紙を使用している為、はがせばそのまま貼れます。
一巻きごとにしっかりと接着されるため、従来の包帯の1/2~1/3量で済むので経済的でもあります。

使用目的


手術部位のガーゼ固定や屈曲部や湾曲部のガーゼ固定に使います。
粘着剤がついているので捻挫、脱臼や運動抑制のテーピングに適しています。

具体的な例としては、アンギオグラフィーなどの検査後や術後の圧迫止血、気管チューブや経管栄養チューブの固定などに使用されています。

粘着包帯と自着包帯の違いは?


自着包帯は包帯同士がくっつくのでずれにくく、関節などの巻きずらい箇所にも適しています。
皮膚や毛髪、衣服などには付きません。

弾性包帯と伸縮包帯の機能に加え包帯同士の自着機能でずれにくくなりますが、熱であったり、水に濡れたりすると自着機能が低下することがあります。

それに対して粘着包帯は、粘着剤が付いているのでテープに似ておりテーピングなどに使用されます。
創部で粘着剤が触れたくない箇所であったり、粘着剤を使用しないため皮膚のかゆみやかぶれを少なくできる特性があるので、用途にあわせて使用してください。


包帯の正しい巻き方を知っていますか?


血流を阻害していませんか?


全体または一部分に圧迫を加えて巻くと循環障害を起こす原因になります。
その為包帯を巻く時には、圧迫しすぎず同じ圧力になるように巻きます。

また皮膚色や血流を観察しやすいように末梢を露出して血液循環障害の兆候をチェックしましょう。

目的にあった包帯の巻き方をしていますか?


包帯を巻く目的は傷を保護する、止血、固定するなどの使用方法があります。
患部にあった包帯の巻き方をしましょう。

患部にあった包帯の種類を使っていますか?


包帯には数多くの種類があります。
それぞれの特性があるので、患部の状態に応じて使いわけましょう。
ご家庭での使用ならネット包帯が便利で、サイズも豊富にそろっています。

運動障害をおこしていませんか?


関節に包帯を巻いて長期間固定していると、筋肉が萎縮されることで運動障害を生じます。
関節の運動を妨げないように包帯を巻きましょう。


朝日衛生材料の包帯製品の一覧はこちらをご覧ください。


商品部 村井 章全
商品部 三宅 嘉彦
2017年09月13日