新社会人の皆様へ

入社14年目、営業部の中堅二人から新社会人へのメッセージです。コロナウイルスの騒動もあり例年以上に大変な情勢の中、慣れない環境で奮闘する皆様の気が少しでも和らぎますように。
新社会人の皆様へ
どうもこんにちは、今回コラムを担当させて頂きます営業部の小林と梅川です。

このコラムが掲載される頃にはGWも終わり、新入社員の方も通常業務に取り掛かり、新人研修にじっくり時間をかけるところでも一通りのことは終わっていることと思います。

日々業務内容や社会人としてのマナーを学ぶだけで大変なのに、慣れない環境、アルバイトとは違う責任感、様々な年代の人と一緒に働くことで生じる人間関係の複雑さは、学生時代ではなかなか経験できない刺激となっているのではないでしょうか。

そしてそれらを完ぺきにこなさないといけないと思い、ついついがんばってしまう人。

学生時代のノリがなかなか抜けず、仕事とプライベートのオンとオフを切り離して(それ自体は悪くはないのだけど、今はちょっと我慢しましょう)精一杯遊んでしまう人。

思い浮かべた理想と現実のギャップに戸惑いや焦りを感じる人。

何も思わず淡々と日々を過ごしてしまう人。

いろんな人が出てくる時期であると思います。

また春は新しい出会いの時期であり、初夏は悩みの多い時期と言えるでしょう。
気が張った状態で1ヶ月の研修を過ごし、気力も体力も限界になりつつあるタイミングでGWという長期休暇に入る。

久しぶりに仕事から離れてゆっくりしたり、学生時代の友達と会ったり、就職を機に1人暮らしを始めた人は実家に帰ったりと、少し前までごく当たり前だったことを取り戻すことになります。

五月病とはよく言ったもので、今まで謳歌できた自由を突然取り上げられ、また突然返されてしまうのだから心が混乱してしまうのも無理はないでしょう。

多感な20代前半世代には、多感な時期ならではの苦労や苦悩があるのです。

我々中堅・ベテラン社員(ようはおっさん社員)はそんな若い社員を見て、在りし日の自分に重ね、懐かしいなぁとは思いつつも、どうやって乗り切ったのかを思い出すことは出来ず、世代間の差もあってなかなかよいアドバイスができないことが少なくありません。

こういう時に年齢の近い世代の社員が頑張ってアドバイスして欲しい、支えて欲しいと感じてしまいます。
特別に何をするわけではなく、話しやすい人、狭いパーソナルスペースでいられる人がいる、それだけで全然違うと思います。

「自分のようにまだ経験の浅い人間が新人にアドバイスなんて恐れ多いな」とは考えず、自分自身のおさらいと思ってちょっと先輩風を吹かしてみてください。

それが悩み多き新人を救うことになるかもしれません。

ちなみに朝日衛材ではスマホゲームがコミュニケーションツールとして活躍しております。
20代から40代の社員を中心に、ああでもないこうでもないと日々ゲーム談義が見受けられます。

共通の話題があれば会話が増え、人となりが分かるので悩みの打ち明けや相談がしやすくなるようです。
もちろん時間と場所をわきまえての話ですが、そこは立派な社会人の集まり。
ちゃんと線引きはできております(多分)


4つのお野菜とその調理法


そして仕事をする上で大事なことは『ほうれんそう』(報・連・相=報告・連絡・相談)とよく言われますが、最近ではこれに加えて『こまつな』『きくな』があるそうです。

こまつな=こまつ(困ったら)・つ(使える=仕える人に)・な(投げる)

きくな=き(気にせず休む)・く(苦しい時は言う)・な(なるべく無理をしない)

ようするにとにかく無理はしないということ。

「頑張る」と「無理をする」は違うということを知って欲しいです。

先輩としてミスのリカバリーはできますが、無理をされて体や心を壊されてしまってはそれもままなりません。
社会人は厳しいと言われますが(実際厳しいのだけど)弱音を吐くことが許されないほどのものではありません。

その際には、最もしてはいけないこととして『ちんげんさい』を覚えておくと良いでしょう。

ちんげんさい=ちん(沈黙する)・げん(限界まで言わない)・さい(最後まで我慢)

キャリアの浅い社員(特に新入社員)はこれらの4つのお野菜を意識してみてください。

そしてこれらのお野菜を受けた側(先輩・上司・会社)は『おひたし』にして返してあげてください。
おひたしは

おひたし=お(怒らない)・ひ(否定しない)・た(助ける)・し(処理をする)

です。

誰しも困難な状況、ましてや自分のミスを目上の人に伝えるのはいい気がしないもの。
しかし、自分の手に余る事案は解決できない。
時間が経てば経つほど解決は困難になりますし、寝かしておいてよいことはほとんどありません。

若い人は勇気を持って目上の人に先述の『お野菜』を渡しましょう。
受けた側はその勇気を評価するということで『おひたし』にして返してあげてください。

やっていいミスと、やってはいけないミスがある。
それを分かってもらうためには大きな声も出さないといけない。
そういう方もおられるでしょう。

お気持ちは分かりますが、報告を受けた直後の生の感情は、きっと刺々しいものだと思われます。

それを弱りきった状態の人にぶつけると、予想以上のダメージを受ける場合がありますし、中には怒られたことだけが記憶に残り、どうやって解決したかが分からずにこの経験が活かせない人も出てくるでしょう(同じミスを繰り返す人はこの傾向が強いようです)。

ですから、怒るとすれば事案が解決してからにしましょう。
一緒に解決に奔走すれば連帯感も生まれやすくなり、どうやって解決すればいいかを見せることもできます。

また、多少の時間を置くことでお互いに心の余裕が出てきますので、適当な指導や適切な処置も下せるでしょうし、受ける側も単純に怒られたこと以上に印象に残るのではないでしょうか。

でも、これらを実践するには簡単ではありません。
人間は感情の生き物ですから、伝える側も伝えられる側もその時のコンディションがあるでしょうし、人間関係に得手不得手もあるでしょう。

話をしたこともない人に物事を相談するには相当の決意がいるし、それが苦手な相手ならなおさらでしょう。
受ける側も上手にコミュニケーションが取れないとイライラが募ることもあるでしょう。

そのためには普段からのコミュニケーションが大事になってきます。

仕事は友達を作る場所ではありませんが、それなりにお付き合いがある方が物事をスムーズに運びやすくなる場合があります。
深い話はできなくとも、休憩所で一緒にいて苦痛でないくらいの人間関係は、日頃から築いておく方がいいのかもしれませんね。

このコラムを作成した小林と梅川は同期入社(梅川の方が3ヶ月ほど先ですが誤差の範囲ですよね)、その後3年ほど新しい社員が入ってこなかったので、ずっと新人の気分が抜けませんでした。

現場主義の我々にとっては不服ではありませんが、今も特に役職が付くわけでもなく日々の業務に邁進しております。
しかし気が付けば今年で入社14年目。
年齢的にもキャリアでももう立派な中堅・ベテランの域。
そしてそれなりに後輩が入ってまいりました。

ずっと自分は新人や末っ子と思っていても、時が経てば否応なしに先輩となってしまいます。
『入社半年で社長以外は全員同期』という人間関係の風通しの良さには定評のある弊社ですが、やはり年代やキャリアのギャップは存在します。

新入社員はやはり役職者と話をするには緊張します(何年経っても多少の緊張感は持った方がいいですが)し、親子ほど年齢の離れた社員に対してどう接していいかわかりません。

そんな戸惑う後輩を見かけたら、2年目以降の歳の近い先輩はぜひともフォローしてあげてほしいですし、小林と梅川もできる範囲でそれを行ってきたという自負があります。

若い社員の存在は将来の戦力としてだけではなく、会社全体を変化させる可能性がある金の卵です。
年代の違う社員と接することで成長できるのは若い子だけではなく、我々おっさん連中もそうです。

だからしんどいことにも乗越えてほしいし、辞めてほしくない。
我々でできることなら何でもしてあげたい。

そう思いながら日々を過ごしております。
きっと御社の先輩や上司もそう思いながら新人のあなたに接していると思います(多分)

今年はコロナウイルスの騒動もあり、例年以上に大変な情勢となっております。
でもコラムを読んで、鬱屈した空気の中、慣れない環境で奮闘する各社の新人社員さんが少しでも気が楽になれば幸いです。
そして去年まで新人だった社員さんが、いい意味で先輩風を吹かせられるようになれば、執筆した甲斐を感じられそうです。

それでは。


本社営業部
梅川 祐二
小林 洋介

2020年05月09日
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