ステイホームの懸念

新型コロナウィルス感染症の全国的なまん延に伴い、3密を避けるため不要不急の外出や都道府県をまたいだ移動を制限されて生活されていることでしょう。
また最近では変異株の陽性者の増加に加え感染経路不明者も5割を超えるなど市中感染の状況下にあると言わざるを得ません。

そんな昨今「家ですごそうステイホーム」という言葉が生まれ、人との接触を自粛する動きが広まっておりますが、そのようなステイホームにおいて現在では生活習慣の変化による様々な問題が起こっているのです。

①テレワークの問題点

感染症拡大を受け、時間や場所に捉われず生産性の高い働き方ができるとテレワークを導入する企業が増加しています。
通勤をできるだけ控え3密を避け、通勤時間を省くことができる点や育児・在宅介護をされている方などはメリットと言えますが、そもそも「家の中で仕事をする」という文化が日本にはなく企業側もこの動きには苦戦しています。

当社のような医療・福祉関係に携わる企業、あるいは販売業・飲食業・製造業など現場での作業が必要な業種にはテレワークは向きません。
またテレワークを実施できる企業においても、情報セキュリティ対策や通信環境づくりが難しく、社員同士のコミュニケーション不足による意欲の低下も懸念されています。

またオンライン診療・オンライン教育・オンライン娯楽といった様々な分野の現場でも、外出自粛により見出されていますが、通信システムやコスト、身体的、精神的疲労が原因でまだまだ普及が進んでいないのが現状です。

テレワークの導入が難しいのなら、ローテーション勤務、時差勤務等を推進して「新しい生活様式」の実践に取り組むべきではないでしょうか。

②DVの増加

ステイホームの期間中、誰もがこれまでにない不安やストレスにさらされる生活を余儀なくされています。
在宅ワークにより家庭で過ごす時間が長くなり子供も休校となったため夫が家族に暴力を振るうようになった、という問題が起こっています。

移動の制限、収入の減少、社会からの隔絶などによるストレスや不安が原因で、子供への虐待やＤＶを引き起こすと考えられます。
また最近では「コロナ離婚」という言葉が生まれるほどです。

このような問題に対しては、1日の仕事のスケジュールをあらかじめ家族と共有したり、建設的な話し合いの場を設けたりして不要な衝突を避けるようお互いが歩み寄る必要があると思います。

また子供は大人に比べて声を上げにくく、感情をうまく表現できないことが多いので、悩みや不安を打ち明けやすい環境をつくり、不調のサインにいち早く気付いてあげることが重要です。
家庭や学校が連携し、行政や専門家の支援を得るように社会全体で見守る姿勢が求められます。

③運動不足による健康面への影響

みなさん運動はどれくらいの頻度でされていますか。
ステイホームという言葉から不要不急の外出を避けて、休日は家でまったり過ごしている方が大半かと思います。

しかし、運動不足が原因で生活習慣病のリスクが高まります。
私自身も中学から大学までバスケットボールに打ち込んできて、社会人になってからも運動していましたが、コロナ禍により身体を動かす機会も減ってきました。

生活習慣病の主な要因として、運動不足により心筋梗塞や脳梗塞になりやすく、これは動脈硬化の原因となる脂質異常症、高血圧、糖尿病などが運動不足に深い関わりがあります。

また、身体を動かさないでいると筋肉が固まり血行が悪化していきます。
そうなると、肩や足腰の痛みやストレスによって集中力が続かず、仕事や日常生活に悪影響になります。

この状況下だからこそ健康への意識を持ち運動習慣を工夫していきましょう。

自宅でできる運動

マスクをしてランニングをしている方も多く見受けられますが、トレーニングジムや大人数で行うスポーツだけが運動ではありません。
ストレッチや自重トレーニングも筋肉が刺激され効果は抜群です。
とくにお風呂上がりは温熱作用により血流がよく、筋肉が温かくなりリラックスして行うことができます。

日々忙しく、時間がない方は日常生活にエクササイズを取り入れ運動不足を解消しましょう。
家事やテレビを観ながらスクワットやできるだけ階段を使用するなど積極的に身体を動かし、代謝をあげるなどもよいでしょう。

まとめ

3密をさけるため不要不急の外出が制限され、ステイホームという言葉が当たり前に認識されてきましたが、普段と違った生活様式が新たな問題に繋がります。
一人一人が工夫して密をできるだけ避け、健康な身体を維持して乗り越えていきましょう。


京都営業所・営業部　松岡 孝祥
京都営業所・営業部　大須賀 高也