台風の種類や呼び方、近づく前に私たちがすべきこと

最近の10年は台風の被害が特にひどいというイメージがあります。今回は、台風の種類や呼び方(タイフーン・ハリケーン・サイクロン)、左回りと右回りの違い、台風に備えた対策(屋内&屋外)などについて解説します。
台風の目
ようやく暑さがおさまり、秋の涼しい風が流れ始めましたね。
暑さの原因と言われている太平洋高気圧から逃れてすごしやすい気候になりますが、高気圧から逃れた時にやってきやすいのが「台風」です。

最近の10年は台風の被害が特にひどいというイメージがあります。
台風の被害にあわれた方々には心からのお見舞いを申し上げます。

今回はこの台風についてお話してみようと思います。


台風とは


台風とは、

・熱帯の海上で発生した低気圧(熱帯低気圧)
・最大風速17.2m/s以上のもの

と、定義されています。

気温が高い特に赤道付近の地域では海水が蒸発して水蒸気が発生します。
この水蒸気が雲になりますが、雲になる時にエネルギーを大量に放出し、空気を暖めながら気圧が下がりながら生まれてくるのが、「熱帯低気圧」になります。

さらに最大風速が17.2m/sを超えると「台風」になるということになります。
ニュースで熱帯低気圧に変わりましたと言われますが、台風と熱帯低気圧のボーダーラインである最大風速秒速17.2mを下回りましたよ、ということになります。


台風の呼び方の違い


台風以外にもハリケーン、サイクロン、タイフーンと呼び方がありますがこれらも同じ熱帯低気圧で、存在する地域によってその呼ばれ方が違います。

台風(タイフーン):東アジア周辺の太平洋(赤道より北で、東経180度より西)
ハリケーン:太平洋(赤道より北で、東経180度より東)、大西洋
サイクロン:インド洋、南太平洋

面白いのは東太平洋で「ハリケーン」として発生したものが東経180度を横切れば「台風」の発生として呼び方が切り替わってしまいます。

また「台風」と「タイフーン」は呼び方がよく似ていますが、基準となる最大風速に違いがあります。
「台風」は17.2m/s以上、「タイフーン」は32.7m/s以上です。

それとは別に共通の名前もあります。

2005年にアメリカで甚大な被害をもたらした「カトリーナ」というのがありますが、これはアメリカのハリケーンセンターが命名しています。
アジアでも日本を含め14か国が加盟している台風委員会というものが命名しています。

名前は140種類あり、アジアエリアで発生した順番につけられ、140番目までいくと次は1番目の名前に戻ります。
中には「子犬」、「かんむり」など星座が由来になっている日本名もあります。


台風の回転方向はどっち回り?


台風の中にいるとどっちに回転しているかを感じる事はできませんが台風全体を気象衛星等で確認すると渦を巻いているので確認する事ができますね。

回転方向は北半球・南半球・赤道によって違います。

北半球:反時計回り(左回り)
南半球:時計回り(右回り)
赤道:赤道上では台風が発生しない

赤道上では台風が発生していないのは意外でした。
南北緯5度以内の範囲では台風が発生していないのです。

原因は赤道上では台風が渦を巻く地球の自転からもたらされる球形の力が弱すぎるからだそうです。

回転方向についてですが日本のある北半球では必ず反時計回り(左回り)に渦を巻くように動いています。
これは北半球では「コリオリの力」なるものが働いているからなのです。

コリオリの力とは大気中の風や雲が地球の自転の影響を受けて北半球では右寄りに曲がっていく力です。
台風は回転だけでなく進路もコリオリの力によって右寄りに曲がっていく性質があります。

台風の風は最も気圧の低い目の部分に向かって流れ込んでいきます。
その時、周囲からの風はまっすぐではなくコリオリの力によって右に曲がっていきます。

その結果台風全体を見ると反時計回り(左回り)になります
(すいません。めっちゃ理系でこれ以上説明できません。興味ある方はもう少し調べてみて下さい)


台風の右側、左側どっちが危険?


台風が発生した時は、進路以外にも注目してもらいたいポイントがあります。

それは台風の進行方向に向かって「右側」が特に危険と言われている点です。
台風は進行方向に向かって右側は風が強くなると言われています。

右側:台風へ巻き込む風と台風を移動させる周りの風が同じ方向へ吹くため強くなる

風向きの相乗効果で勢力アップ

左側:台風を動かす風の向きと中心に向かって吹き込む風の向きが異なるため弱くなる

互いに打ち消し合う為、勢力は右側ほど強くない

台風は温かい海水から水蒸気をエネルギー源として供給し地球が自転するために生じるコリオリの力も利用して非常に大きな風雨を発生させ発達していきます。

そしてコリオリの力で反時計回りに回転することで運動するエネルギーも維持しているのです。
つまり台風は地球上のあらゆるものをエネルギーにして発生して成長していく壮大な自然現象であり地球の一部であると感じさせられます。

そんな台風ですが日本で良く発生する時期はいつになるでしょうか?気象庁のデータによりますと、台風は7月から10月によく発生しています。

上陸が多いのが特に8月と9月になり、1951年以降では、8月の上陸数が73回、9月は66回になっています。
なお、過去には、5月や11月に上陸した年もありました。

なぜ9月に台風が上陸しやすいのでしょうか。

理由としましては、9月になると太平洋高気圧の勢力が弱まり、さらに日本列島が台風の通路になっているので台風が上陸しやすいと言われています。

夏に勢力を強め、日本付近を覆っているものが「太平洋高気圧」です。
8月頃に発生した台風は、発達した太平洋高気圧の外側に沿って北上していきます。

しかし、9月に入ると太平洋高気圧の勢力がだんだんと弱まってきます。
そうすると、太平洋高気圧の外側が日本列島と重なって、台風の通り道になるので、上陸しやすい訳ですね。

台風によって起きる被害は大雨、洪水、暴風、高波、高潮が考えられます。
今年も台風10号「ハイシェン」で日本は大きな被害を受けました。
川が氾濫し、水浸しになっている地域も少なくありませんでした。

あらためて被害があった地域にお住まいの方には、心よりお見舞いを申し上げます。


台風が近づく前に私たちがすべきこと


今後台風が近づいてくる前に我々がやるべきことは何でしょう?

まずは家の中の対策

・窓や雨戸を閉めて、窓ガラスが割れないようにフィルムをはる。シャッターが有れば、シャッターを閉めるのが一番効果的です。
・停電時に備え、懐中電灯、ローソク予備電池などを準備しておく。携帯電話を充電しておく。
・近所の避難場所を確認しておく。
・食品と飲料水などを準備しておく。


そして家の外の対策

・屋根の瓦、トタン板などの破損がないかを確認する。
・家の周りにあるものは室内に入れる。入らないものは固定する。
・近所の側溝や排水溝を掃除する。

現在、インターネットで地域ごとのハザードマップが確認できます。
これは洪水や津波、土砂災害などの影響が予想される地域を地図上で表したものになり、災害に応じた避難場所も記載されています。
災害によっては推奨できない避難場所も記載されていますので、水害なら、火事なら、と災害毎に避難場所を把握しておくと初動が早くなりますね。

対策で対応できない災害もありますので、身を守ることを最優先し、危険を感じたら速やかに避難場所に移動しましょう。

自然災害はいつ、どんな条件で起こるか100%予測することは不可能ですが、正しい情報を「知る」こと、その知識をもって「備える」ことは災害に巻き込まれるリスクを避ける有効な手段だと思います。


本社商品部 東山 進一
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2020年09月29日